児童虐待 府警と児相が防止で連携へ 堺児童不明受けて

虐待を受けて児童相談所(児相)に保護された子どもが家庭に戻って再被害に遭うのを防ぐため、大阪府警が府内の九つの児相と情報共有に向けた協定の締結を検討していることが17日、捜査関係者への取材で分かった。堺市北区の梶本樹李(たつき)ちゃん(4)が行方不明になっている事件を受けた取り組み。

 児相が子どもの一時保護を解除した情報を警察署に迅速に連絡。それを受けた府警が捜査などで集約した家族に関する情報を児相に提供して共有する仕組み。最終的に府警は保護解除後の子どもの行き先や生活環境も把握したい考えだ。素早く情報共有をすることで、子どもの再被害を防ぐ狙いがある。

 府警は近く九つの児相を管轄する府と大阪市、堺市に協定の締結を申し入れる方針。

 一方、樹李ちゃんの事件を巡っては、両親が2012年4月、生活保護費をだまし取った詐欺容疑で逮捕された。生後3カ月だった樹李ちゃんと姉(7)を児相が一時保護。13年7月には両親は親族とともに当時9歳のおいに対する死体遺棄容疑で書類送検されたが、公訴時効で不起訴になった経緯もある。

 樹李ちゃんは父親の出所後の13年12月、姉とともに施設から両親に引き取られたが、親元に戻ったという連絡は府警になかった。

 樹李ちゃんはその後行方不明になり、事件に巻き込まれたとみられるが、この間に行政側が樹李ちゃんの姿を確認できなかった。現在、府警が父親(35)を樹李ちゃんに対する傷害致死容疑で、母親(32)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕し、養育実態も含めて捜査している。