米国抜きの発効模索=豪や中南米が支持−TPP

環太平洋連携協定(TPP)を、米国抜きで発効させるべきだとの意見が浮上している。

 トランプ次期大統領が離脱を明言したためで、署名12カ国のうち少なくとも4カ国が支持する意向だ。

 オーストラリアのチオボー貿易・投資相は23日、米国が離脱しても「多くの選択肢がある。協定を変更し、米国抜きで発効させるのも一案だ」と説明。将来的に中国が加わる可能性があるとの見解も示した。

 ニュージーランドのキー首相も先週、「米国抜きはあり得ないシナリオでない」と認めた。試算によると、米国を除外しても日本など主要貿易相手国が含まれれば、TPP発効で想定した経済効果の3分の2程度は得られるという。

 ロイター通信によると、ペルーのフェレイロス貿易・観光相も「TPPの条項変更は可能だ」と同調。メキシコも支持した。一方、安倍晋三首相は「米国抜きでは意味がない」と反対している。