大手生保4社 大幅減益 マイナス金利響く 9月中間決算

国内生命保険大手4社の2016年9月中間決算が24日、出そろった。日銀のマイナス金利政策を背景とする運用難や円高進行の影響を受け、本業のもうけを示す基礎利益で4社とも大幅な減益となった。売上高に相当する保険料等収入も、貯蓄型商品の販売を抑制している影響などで、住友生命保険を除く3社が減収となった。

 昨年の9月中間決算では、円安を背景に外国債券の運用益が膨らんだことで、3社が増益だった。だが、今期は2月のマイナス金利導入で長期金利が一段と低下したことに加え、英国の欧州連合(EU)離脱決定に伴う急激な円高が海外の利息配当収入を減少させるなど、市場環境が急速に悪化。資産運用益と、契約者に約束した利回り(予定利率)との差である利差益は、大手4社合計で1739億円と「順ざや」を維持したものの、前年同期からは44%も落ち込んだ。

 保険料等収入は、超低金利によって、貯蓄性の高い「一時払い終身保険」などの販売を各社が相次いで停止したり縮小したりしたことが響き、明治安田生命保険と第一生命ホールディングスが2割近い大幅な減収となった。2月に米生保シメトラを買収した住友生命は、15.6%の増収だった。

 通期の業績についても、「総じて厳しい。減益の見通しに立たざるを得ない」(日本生命保険の児島一裕常務)などと、収益環境の厳しさを不安視する声が相次いだ。米大統領選でのドナルド・トランプ氏勝利に伴う長期金利の上昇を受け、一部生保で一時払い終身保険販売を再開する動きが出ているものの、「このトレンドが続くかどうかは不透明」(住友生命・古河久人常務)と慎重な見方が多く、「市場は大きく変動する可能性がある」(明治安田生命・荒谷雅夫常務)と再び円高基調に戻ることへの懸念の声もあった。