経産省の東電改革委、脱国有化を延期へ 事故処理費用の増大で「国の関与は長期化」

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経済産業省は5日、東京電力ホールディングス(HD)の経営改善と、福島第1原発の事故処理費用の負担のあり方を検討する「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」を開き、東電を公的管理下に置く期間を延長する案を正式に示した。平成29年4月から経営への関与を徐々に減らしていく予定だった。

 委員会では、福島の復興や事故収束の見通しが明確化するまで、国が関与を続ける案が示された。委員からは「福島への関与は30年、40年かかる、国の関与は長期化せざるを得ない」などの意見が出された。発電など経済事業については早期自立を促すとした。

 脱国有化のスケジュール変更は、今年度内に行う東電の経営評価の結果を踏まえて決めるとした。ただ、経産省の試算では、事故処理費用は20兆円超に上り、当初の想定の2倍に上る見通し。経営評価でも厳しい意見が出る可能性が高い。

 政府は原子力損害賠償・廃炉等支援機構を通じて東電の50・1%の議決権を保有し、経産省職員を送り込んで経営を主導している。東電は29年1月に再建計画の「新総合特別事業計画」を改定し、29年4月から徐々に議決権を減らし職員派遣を終了する方針だった。