アップル、ソフトバンク投資ファンドへの出資を協議=関係者

アップルは、ソフトバンクグループが来年立ち上げる予定のハイテク投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」への出資を協議している。事情を知る複数の関係者が明らかにした。このファンドは1000億ドル(約11兆5000億円)の調達を目指しており、テクノロジー分野で世界最大の投資ファンドになる可能性がある。

 関係者によれば両社は、アップルが最大10億ドルを投じることを協議しているが、確定はしていない。協議がどの段階にあるかは不明だ。

 関係者によると、アップルはこのファンドに投資することで新興テクノロジーの理解を深めたい考え。

 この投資が実現すれば、最近まで新興ハイテク企業の少数株式取得に軸足を置いていたアップルが投資戦略を変えたことを示す動きとなる。アップルは今年、中国の配車サービス最大手で米ウーバーと競合する滴滴出行に10億ドルを出資した。ソフトバンクも滴滴出行に出資している。

 ソフトバンクは自らこのビジョン・ファンドに最低250億ドルを出資する計画であるほか、サウジアラビア政府系ファンド(SWF)である公共投資基金(PIF)から最大450億ドルの投資を取り付ける動きが最終段階にある。事情を知る関係者によれば、アブダビのSWFもまた大規模な出資の可能性を検討している。