ゴーン氏「新たな幕開け」、報酬上限引き上げに批判相次ぐ=三菱自株主総会

燃費不正問題の起きた三菱自動車<7211.T>は14日、千葉市の幕張メッセで臨時株主総会を開いた。総会では、日産自動車<7201.T>のカルロス・ゴーン会長兼社長や三菱自の益子修会長兼社長ら取締役11人の選任、来年度から新たに導入する業績・株価連動型の報酬制度など計3議案が承認された。

総会後の取締役会で、ゴーン氏が三菱自の会長に就任し、益子氏が社長として留任する人事を決め、新しい経営体制がスタートする。

ゴーン会長は取締役選任後、すべて日本語であいさつし、「株主の皆さまの利益を守り、長期的な持続可能性を実現することを約束する」と述べた。その上で、1)燃費不正で損なわれた信用を取り戻す、2)黒字化して持続的な成長軌道に乗せる、3)三菱自のアイデンティティーを尊重する――の3点をコミットメントとして挙げた。

三菱自は世界でトップ3の自動車グループとなったアライアンスのスケールメリットを生かせるとして「成功に導く自信がある」とも述べ、「きょうは三菱自の再生に向けた新たな幕開け」と語った。

取締役報酬額は、従来の年9億6000万円から業績に連動した仕組みを取り入れて上限を年20億円とするほか、上限を年10億円とする株価に連動した制度を新たに導入する。株主からは「回復道半ばなのに、新制度導入は時期尚早」などと報酬額の上限引き上げに対する批判が相次いだ。益子社長は、激化する競争を勝ち抜くため優秀な人材を獲得するのが狙いで、「目標達成時に評価される。業績が良くなければ取り入れられない」などと説明し、理解を求めた。

総会の冒頭では、益子氏が一連の燃費不正問題について陳謝した。三菱自は4月に燃費データの不正を公表。日産は10月、三菱自に34%を出資する筆頭株主となった。新体制では三菱自生え抜きの取締役をゼロにし、外部からの人材によって監督機能を強める。ゴーン氏をトップに据えた新体制で企業風土の改革や業績回復を急ぐ。