おさい銭も電子マネーの時代 愛宕神社で1月4日限定

江戸幕府を開いた徳川家康ゆかりの愛宕神社(東京都港区)は来年1月4日限定で、電子マネーで初詣のさい銭を受け入れる。小銭を持たない人が増えたためで、2014年から仕事始めの日に試験的に読み取り機を設置してきた。さい銭の電子マネー決済を認める神社は珍しく、利用者の反応を見ながら今後、本格的な導入を検討する。

【写真】さい銭箱の横に置かれた楽天エディの読み取り端末(左)=東京都港区の愛宕神社で2015年撮影、楽天提供

 電子マネーの導入は、「楽天エディ」を展開する楽天側が提案した。当日は楽天が無償で読み取り端末1台をレンタルする。通常、決済ごとに加盟店からもらう決済手数料もとらない。午前8時から日没ごろまで、本殿前に常設されているさい銭箱の横に端末を置く。参拝者は好きな金額を1円単位で入力。自身のカードや携帯をかざすと決済される。楽天エディ以外の電子マネーは使えない。

 楽天は創業時のオフィスがすぐそばだった縁で、三木谷浩史会長はじめ幹部が愛宕神社を初詣に訪れるのが恒例になっている。

 愛宕神社は江戸幕府が開かれた1603年(慶長8年)に家康の命で創建された。本殿に向かう急な石段は、出世につながる「出世の石段」と呼ばれ、故・松下幸之助をはじめ神社を信仰する経営者は多い。

 現在、お守りやおみくじは現金でしか購入できないが、カードや電子マネーで買えないかといった問い合わせが寄せられていた。防犯対策にもなることから、仕事始めに限って試験的に導入することにした。近年は、集まった小銭を金融機関に入金する際に手数料がかかる場合があり、手数料分の浄財が目減りするのを避けたい思いもあったという。