神戸市三セクのシューズプラザ売却へ 長田再生の象徴、経営低迷

阪神・淡路大震災で壊滅的な被害を受けた神戸市長田区のケミカルシューズ産業を支援する拠点として、JR新長田駅北に設置された「シューズプラザ」を運営する同市の第三セクターが、2017年度にも解散し、同施設も民間に売却されることが分かった。「くつのまちながた」の再生を託され、震災5年後の00年に開設されたが、道半ばでその役割を終える。

 同プラザは地上4階、延べ約3500平方メートル。同市と中小企業基盤整備機構などによる第三セクターが所有し、運営している。

 開設当初は、それまで製造中心だった地元メーカーが商品を販売するアンテナショップを出店。さらに、起業家らに安い賃料で事務所を貸し、ケミカル産業の人材育成と販路開拓を支援した。だが、ケミカル産業が集積していた新長田駅周辺は再開発や区画整理で街区が一変し、関連産業の再集積は進まなかった。同プラザの集客力は低迷し、アンテナショップは撤退。運営会社の経営も赤字が続いた。

 神戸を中心としたケミカルシューズ生産額も1990年代前半に800億円を超えたが、14年は400億円を割った。「神戸シューズ」のブランド化に活路を求める地元業界は東京などでのPR強化を模索し、長田を拠点にする利点が薄れた。

 来年6月の株主総会で会社解散が決議され、売却後はテナントビルとなる見込み。神戸市は「赤いハイヒールのオブジェの扱いや施設のあり方は、地元に配慮したい」としている。