灯油補助金、1・7億円ムダ…会計検査院調べ

過疎地などに灯油を安定供給するための資源エネルギー庁の補助事業で、国の補助金計1億7530万円が無駄な支出だったことが、会計検査院の調べでわかった。

 人口減などを背景に、過疎地を中心にガソリンスタンド(GS)の廃業が相次いでいるため、同庁は2013年度から、GSに対して灯油を運ぶタンクローリーの購入費の一部を補助し、過疎地での配送量や配送先を増やす事業を行っている。

 検査院が13〜15年度に実施された814件を調べたところ、GSが補助金を利用してタンクローリーを購入した後、経費節減のためそれまで所有していた車を売却するなどしたため、配送できる灯油の総量が増えなかったケースが46件(交付額1億4249万円)あった。また、購入したタンクローリーを補助事業の対象ではない重油の配送専用に使うなどしていたケースも8件(同3281万円)見つかった。