格安一戸建て大手「秀光ビルド」の物件に“欠陥住宅”が続出

ローコスト住宅のハウスメーカー「秀光ビルド」の物件に建築基準法違反など“欠陥住宅”が続出していることが週刊文春の取材で分かった。秀光ビルドは1991年に石川県で創業し、北陸から関西、中部、東北へとシェアを拡大。現在までに手掛けた住宅は全国に1万戸弱ある。年間売上げは300億円を超え、5年以内の株式上場も見据えている。

 中堅ハウスメーカーの営業マンが明かす。

「秀光ビルドは一棟1000万円を切るようなローコスト住宅が売りですが、現場監督は常に一人で10件程度の案件を抱えて疲弊している。そのうえ、単価が安いため腕のいい大工が確保できずにトラブルが頻発している。施主が支店に怒鳴り込むことも多く、会社側は訴訟になる前に補償金を支払い、クレームを抑えている」

 秀光ビルドが昨年3月に完成させた物件の施主A氏から、家に問題がないか調査を依頼された「タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所」の高塚哲治氏はこう語る。

「A氏の家は土台の下に基礎が築造されていない部分や土台と基礎が10センチもズレている部分があり、明らかに建築基準法に違反していました。

 また、一階と二階の柱や壁の位置がズレており、耐震を強化する“ダイライト”と呼ばれる耐力面材が継ぎ接ぎで貼り付けられていた。これでは何の効力もありません」

 この物件の現場監督(現在は退社)を直撃すると次のように語った。

「私は会社に在籍した約3年間で約70件の物件に関わりましたが、その1割に問題があったのは事実です。残りの物件がどうかと言われれば、正直自信がない部分もあります」

 創業者でもある檜山国行会長にも聞いた。

──施主が気付いていないだけで建築基準法に違反している住宅があるのでは? 

「検査は出来る限りやっていますが、その可能性は否定できません。気になることがあれば誠実に対応したいと思います」

 3月16日(木曜日)発売の週刊文春が詳細を報じる。