ふるさと納税、大間原発建設差し止め訴訟費用に 函館市が受け付け

長期化する訴訟費用の安定確保に

 函館市は2017年度、電源開発大間原発(青森県大間町)の建設差し止め訴訟の費用に充てる寄付金について「ふるさと納税」制度での受け付けを新たに始める。これまでは通常の寄付として集めてきたが、16年度の寄付額が92万円にとどまり、ピーク時の50分の1まで落ち込んだ。提訴からまもなく3年が経過し、長期化する訴訟費用の安定確保につなげたい考えだ。

返礼品は生鮮水産品、旅行商品など

市はふるさと納税の寄付者に対し「児童・高齢者・障害者福祉」「健康づくり・防災対策」などの項目から寄付金の使途を選ぶよう求めていたが、「大間原発訴訟」の項目を追加する。返礼品は生鮮水産品、旅行商品、人間ドックの受診などを用意し、寄付額に応じて選んでもらう。概要をホームページで公開し、3日から受け付ける。

 訴訟費用をふるさと納税の使い道とすることについて函館市財務部は「国から用途に関して特に指導を受けてはいない。問題はない」との認識を示す。総務省市町村税課も「使い道を寄付者にしっかり周知している以上、関係法令に反しない限り支障はない」と話している。

2014年、国と電源開発を提訴

 市は14年4月、国と電源開発(東京)を相手取り同原発の建設凍結を求めて東京地裁に提訴。自治体が原告の初の原発建設差し止め訴訟として注目を集め、提訴に合わせて寄付金の受け付けを始めたが、寄付金額は14年度の4580万円をピークに減り続けていた。

 寄付を原資とした一般会計の支出額は14〜16年度の3年間で計約2800万円となり、寄付総額を使い切っていないが、訴訟は今後も弁護士費用や証拠書類作成など経費が増大する見通し。