別の殺人で自殺女性のDNA一致…今治親子殺傷

愛媛県今治市で3日、高齢親子が殺傷された事件で、県警の任意聴取後に自殺した30歳代の女性のDNA型が、この事件の1週間前に近くで起きた別の殺人事件の現場で検出されたものと一致したことが捜査関係者への取材でわかった。

 女性が聴取に、自らの関与を否定していたことも判明した。

 捜査関係者によると、DNA鑑定の結果が出たのは女性の自殺後で、聴取では関与を否定されたため、県警は逮捕状の請求を見送ったという。有識者からは「聴取は客観証拠が集まった後でもよかったのではないか」と、タイミングを疑問視する声も上がっている。

 事件では、今治市の市営団地に住む岡本ユキエさん(92)と長男(70)が女に刃物で襲われ、岡本さんが死亡、長男が重傷を負った。4月26日には近くの民家で住人の越智(おち)サツキさん(81)が刃物で殺害されているのが見つかっており、県警は両事件の関連を捜査していた。