目黒佑樹、兄・松方弘樹の棺に入れた「あるもの」を語り涙

今年1月21日に脳リンパ腫のため亡くなった俳優の松方弘樹(本名・目黒浩樹=めぐろ・こうじゅ)さん(享年74)の実弟で俳優の目黒佑樹(69)が、6日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」(月〜金曜・正午)に出演した。

 この日は、親交が深かった俳優の梅宮辰夫(79)らが発起人となった松方さんのお別れ会が都内で開かれた。

 松方さんは2016年2月に体調不良を訴え、3月に病気を公表。日本での発症率は10万人に1人ともいわれる非常に珍しいがんで、放射線治療や抗がん剤治療を受けたが、入院は11か月に及んだ。2人きりで話した時に「今、どう?」とたずねると、松方さんは「今が一番、ツライかな…」と答えたという。その時は「『今が』というのは復活する気でいるんだなと頼もしい気持ちになりましたが、本当にツラかったんでしょうね」と兄の心情をおもんばかった。

 健康時に70キロ台後半だった体重は40キロ台まで落ちたが、「不思議なことに顔はあんまり変わってなかったんですよ。きれいでツヤっとして血色も良かったです」という。そんな小康状態の中で病状が急変。「急に亡くなったと連絡が来まして…死に目には会えませんでした」と目黒。「病院に行ったらまだ温かくて、起きろって言ったら『うるさいなあ』っ起きそうな感じでした」と、最期の様子を話した。

 家族で執り行った密葬では、棺に兄弟にしかわからない思い出の「あるもの」をしのばせたという。「おばあちゃんに育てられまして、2人ともおばあちゃん子なんですよ。祖母がずっと面倒を見てくれてまして、巣鴨のとげぬき地蔵によくお参りに連れて行ってもらたんですけど、お腹が痛くなると(そこで買える小さい)お札(ふだ)を飲むんです。だから、そのお札を入れたんですよ」と話すと涙した。

 東京・巣鴨の「とげぬき地蔵尊」(曹洞宗萬頂山高岩寺)では飲むお札として、縦4センチ横1・5センチの和紙の中央に尊像が描かれている「御影」が販売されており、風邪や腹痛の時を始め、“とげぬき”地蔵ということから魚の骨が喉に刺さった時や指先にトゲが刺さった時などにも飲むとよいとされている。「今ごろ、(天国までの)道中で使ってるかもしれないですね」としんみりと語った。