北朝鮮が「グアム周辺に火星12を発射」と米トランプ政権に警告 小野寺防衛相名指しで「日本列島を焦土化できる」

北朝鮮の朝鮮人民軍戦略軍は、北朝鮮に対するトランプ米政権の軍事的圧迫を非難し、中長距離弾道ミサイルと称する「火星12」で「グアム島周辺への包囲射撃を断行する作戦案を慎重に検討している」と警告する報道官声明を発表した。朝鮮中央通信が9日、伝えた。

 声明は、作戦案が間もなく最高司令部に報告され、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が決断を下せば「任意の時刻に同時多発的、連発的に実行されるだろう」と主張。米国に「正しい選択」をし「軍事的挑発行為を直ちにやめるべきだ」と迫った。

 トランプ政権が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行ったり、戦略爆撃機を韓国に飛来させたりしていることに反発したもので、爆撃機の出撃基地のあるグアムをけん制して警告を送るためだとしている。火星12は、5月に試射され、グアムに届く5千キロ前後の射程があると推測されている。

 朝鮮中央通信は9日、「敵基地攻撃能力」保有の検討に言及した小野寺五典防衛相や、安倍晋三首相を名指しで非難し、「日本列島ごときは一瞬で焦土化できる能力を備えて久しい」と威嚇する記事も報じた。