北朝鮮 核実験強行で“トランプ砲”Xデー迫る!

北朝鮮が3日午後0時29分ごろ、約1年ぶり6回目となる核実験を強行した。核・ミサイル開発に対する制裁で北朝鮮を擁護していた中国やロシアも、金正恩朝鮮労働党委員長の止まらぬ暴挙に非難声明を表明。トランプ米大統領(71)は「北朝鮮はならず者国家」と罵倒。“レッドライン”を越えた北朝鮮に対し、力でねじ伏せるタイミングは?

 北朝鮮は核実験後、朝鮮中央通信で伝説的女子アナウンサーのリ・チュニ(李春姫)氏が「大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に“完全成功”した。これまでになく大きい威力」とドヤ顔で発表した。

 北朝鮮の核実験は昨年9月9日の建国記念日以来。爆発規模は昨年が10〜30キロトンだったとみられるのに対し、防衛省の試算によると今回は70キロトンと過去最大規模とみられる。水爆は原爆よりも格段に威力が大きく、北朝鮮の技術では困難とされてきた。ただ、今回の爆発規模から水爆と認めざるを得ない状況だ。

 先月、北朝鮮は米領グアム周辺へのミサイル発射計画を公表し、米朝間の緊張は高まったが、北朝鮮がその後、計画を保留。これにトランプ大統領は「金正恩はとても賢くなった」と対話ムードになりかけたが、同29日に事前通告なしに日本上空を通過するミサイルを発射。そしてこの日の核実験と再び緊張の激化は必至だ。

「トランプ大統領にとっては、緊張が高まれば高まるほど好都合。白人至上主義の擁護で支持率がまた下降しているなか、北朝鮮問題で強い指導力を発揮すれば支持率上昇に反転できると考えているフシがある」と軍事関係者。

 米国が北朝鮮攻撃に踏み切る際、障害となるのが中国だ。中朝国境線沿いには人民解放軍が展開しており、半島有事の際には北朝鮮領内になだれ込み、場合によっては米中間での衝突にもなりかねないが、米国はその対策へ向け、布石を打っているという。

 中国とインドの間では国境地帯の境界を巡って、6月から中国とブータンの係争地域であるドクラム高地で、両軍にらみ合いの一触即発状態が続いた。事態は収束へ向かっているが、国境紛争の火ダネが消えたわけではない。

 拓殖大学客員研究員で元韓国国防省北朝鮮分析官の高永チョル氏はこう指摘する。「1962年の中印戦争以来の全面衝突ともなれば、中国軍は西南部に軍力を集中させ、中朝国境地域が空白状況になるため、米が北朝鮮に空爆しやすくなる。中印の緊張状態の裏にCIA(米中央情報局)が暗躍しているといわれています」

 トランプ氏の参謀だったスティーブン・バノン首席戦略官(63)が先月、更迭されたのも今後の判断に迷いをなくす。極右主義といわれたバノン氏だが、北朝鮮への軍事的行動には反対を主張。クビになったのも北朝鮮攻撃に傾いているトランプ大統領に苦言を呈したのが一因とされる。

 トランプ大統領は3日、ツイッターで「米国にとって非常に敵対的で危険だ」「韓国の対話路線は効果がない。北朝鮮を分からせる手は一つしかない」と投稿。9日の建国記念日前後にはさらなる北朝鮮の挑発行為が予想される。予測不可能な“トランプ砲”が炸裂するXデーは刻一刻と近づいている。