カタルーニャ独立宣言 揺れる英国内 スコットランド共感

スペイン北東部カタルーニャ自治州議会による独立宣言に対し、英首相官邸は27日、カタルーニャに対する自治権停止に踏み切ったラホイ首相を支持する声明を発表した。一方、英国からの独立を模索する英北部スコットランドでは、カタルーニャ自治政府への共感が広がっており、英国内も揺れている。

 英官邸は声明で「独立宣言はスペインの裁判所で無効とされた投票に基づいている」と批判。「スペイン憲法を尊重し、統一を維持する法の支配を望む」とスペイン政府を支持する姿勢を示した。

 一方、スコットランド自治政府は同日、「カタルーニャ自治州議会の決定を理解し、尊重する」との声明を発表した。スコットランド自治政府のヒスロップ文化・観光・対外関係相も声明で「スペイン政府は独立に反対する権利を持っている」としたうえで、「カタルーニャの住民自身が将来を決める権利を持つべきだ」と主張した。また、事態の収拾に向けて積極的に介入する姿勢を見せない欧州連合(EU)に対し「民主的、平和的な解決のため、(スペイン政府と自治州の)対話を支援する政治的・道義的責任がある」と行動を促した。