被害者の所持品捨てる=逮捕の男、発覚恐れ隠滅か―アパート遺体事件・警視庁

神奈川県座間市のアパート室内で男女9人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された無職白石隆浩容疑者(27)が、被害者の所持品は現金以外全て捨てたと話していることが1日、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁高尾署捜査本部は、事件への関与が発覚するのを免れるため、証拠隠滅を図っていたとみて調べている。

 捜査本部は同日、白石容疑者を送検した。

 捜査本部などによると、同容疑者は9人を殺害した後、衣類や所持品を廃棄。財布は現金だけを抜き、被害者の名前が刻印されているカード類には手を付けなかった。

 遺体は切断した後、足や腕、肋骨(ろっこつ)から肉をそぎ落としてごみに出した。「頭部や骨も捨てたかったが、ばれるかもしれないと思い捨てられなかった」という趣旨の供述をしているという。

 同容疑者は、現場アパートに引っ越した直後の8月末から逮捕直前までの2カ月間で、9人を殺害したと供述。最初は遺体を切断するのに3日間かかったが、2人目以降は1日で終わるようになったと説明している。
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