座間9遺体 容疑者のアカウントは「首吊り士」「本当につらい方の力になりたい」
神奈川県座間市のアパート一室から9人の切断遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された白石隆浩(たかひろ)容疑者(27)がツイッターで、「首吊り士」などの複数のアカウントで自殺志願者と連絡を取っていたと説明していることが2日、捜査関係者への取材で分かった。白石容疑者はツイッターで自殺願望のある女性らに「一緒に死のう」などと送信し、自殺を手伝う名目で被害者を自宅に招き入れ、殺害した可能性がある。
「首吊り士」のアカウントは9月に開設。「首吊りの知識を広めたい。本当につらい方の力になりたい」などと記載されていたほか、「自殺する前に友人、家族、SNSにこれから死にますなど連絡を入れるのはNG」などと周囲への連絡を禁じるような投稿もあった。
一方、警視庁が遺体を司法解剖した結果、9人の死因は分からなかったが、一部の遺体の首の前部の骨が折れていたほか、窒息した場合などに生じる出血点が確認された。「気絶させるために首を絞め、殺害した」という白石容疑者の供述と一致することから、捜査本部は殺害への関与を裏付ける重要な所見の一つとみて解析を進めている。
また、白石容疑者の自宅から押収したロープや結束バンド、遺体を保管していたクーラーボックスなどについて、白石容疑者が「事前に購入した」という趣旨の供述をしていることも分かった。捜査本部は白石容疑者が被害者の拘束や遺体の処理方法を事前に検討するなど、計画的な犯行だった可能性もあるとみて、購入場所や時期などの裏付けを急ぐ。
白石容疑者は現場のアパートに入居した8月22日以降、1組のカップルを含む10〜20代の9人を金銭目的や乱暴目的で殺害し、遺体を切断して遺棄したと供述。一方、9人の正確な名前や年齢については「知らない」とも話しており、捜査本部が身元確認を急いでいる。アパートの室内からはクーラーボックスなどに入った女性8人、男性1人とみられる切断された頭部や、約240個の手や脚の骨が見つかっている。
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