犯行時少年への死刑執行、永山死刑囚以来
法務省が19日、5か月ぶりに死刑を執行したことにより、2012年以降の安倍政権下では12度目、執行は計21人となった。上川法相は記者会見を開き、「今回の2件は誠に身勝手な理由から被害者の人命を奪う極めて残忍な事案だった。執行はこれらを踏まえ、慎重にも慎重な検討を加えて命令した」などと述べた。
この日、刑を執行された関光彦死刑囚(44)は、千葉県市川市で会社役員一家4人を殺害した1992年当時、19歳だった。強盗殺人や強盗強姦(ごうかん)など14の凶悪犯罪に手を染め、4〜83歳の男女4人の生命を奪ったことについて、96年7月の東京高裁判決は、「少年時の犯行だとしても、死刑はやむを得ない」としていた。
犯行時少年への死刑執行は、97年の永山則夫死刑囚への執行以来、約20年ぶり。同省は犯行時少年に対する死刑執行に慎重な姿勢を取ってきたが、上川法相は、「犯行時に少年だったことについては執行の判断に関わる事項のため、回答を差し控える」と話した。