フリマアプリでヤミ金横行、監視逃れで「隠語」

スマートフォンで中古品などの売買ができる「フリマアプリ」を悪用し、利用者が事実上のヤミ金融を営むケースが相次いでいる。

 1万円札などを高値で売ったり、品物の売買を装って金をやり取りしたりする手口で、先月、警察が初めて違法貸し付けと認定し、利用者4人を逮捕した。運営側は現金出品を禁じる対策に乗り出したが、監視逃れの新手法も次々登場し、イタチごっこが続いている。

 「銀貨売ります」。京都府警に先月16日、出資法違反(超高金利)容疑で逮捕された自営業の男(57)はフリマアプリの代表格「メルカリ」で、コインの出品を装って融資を受けたい人を募っていた。

 仕組みはこうだ。「銀貨」は、貸し付けを行っていることを示す隠語で、1枚が1万円に相当する。これを知る利用者は借りたい額にあたる枚数分を、クレジットカード払いか携帯電話使用料との一括払いで購入。男はメルカリを通じて通知された購入額から、同法が定める法定利息(1日当たり0・3%)の3〜4倍近い利息を差し引いた現金を用意し、銀貨の代わりに郵送していた。