ツルハ売上高、首位に 店舗数もトップ 杏林堂グループ子会社化で
安売りから距離を置いて高収益化ドラッグストア大手のツルハホールディングス(HD、札幌)が静岡県内最大手の杏林(きょうりん)堂グループ・HD(浜松市)を子会社化することで、売上高、店舗数ともにドラッグストア業界で首位となる見通しとなった。地場大手を傘下に収めて全国に店舗網を広げる戦略に加え、自主企画(PB)商品の開発、食品販売の強化などが首位浮上に結び付いた。引き続き店舗を拡大するとともに、安売りから距離を置いて高収益化を図り、首位固めを狙う。
ウエルシア、マツモトキヨシを上回る
ツルハHD(2017年5月期)と、9月に買収予定の杏林堂グループ・HD傘下の杏林堂薬局(17年4月期)の合計売上高は約6665億円で、ウエルシアホールディングス(東京)の約6231億円(17年2月期)を抜き首位となる。店舗数もマツモトキヨシを上回り、最多となる。客単価は前期比1・1%増
収益向上に向けPB商品を見直し、点数を大幅に絞り込んだ上で、価格よりも大手メーカーに負けない品質に力を入れている。集客に直結する食品売り場も順次改装して品ぞろえを増やしており、17年5月期の客単価は前期比1・1%増となるなど効果が出ている。今後は調剤薬局の新設にさらに力を入れる考えで、19年5月期にも全国2千店舗、売上高7千億円を目指す。「価格ありきではなく、商品の品質や接客でブランド価値を高め、目標を達成したい」(広報)としている。