広島壊滅を一報、岡ヨシエさん死去

原爆による広島壊滅の第一報を発し、被爆体験の証言活動を続けていた岡ヨシエさんが、19日、亡くなりました。86歳でした。

 当時、比治山高等女学校の3年生だった岡ヨシエさんは、広島城にあった旧日本軍の司令部の地下壕(ごう)で通信の仕事をしていて被爆。直後に電話で、広島が壊滅したことを福山の部隊に伝えたのが、外部への第一報とされています。

 「どう言っていいかわからず、とにかく全滅してるんです、全滅してるんですって二度も三度も言ったんですね」(岡ヨシエさん)

 同級生の大半が死亡し、自らも原爆症で苦しんだ岡さんは、被爆した元教師などでつくる団体に所属し、当時の体験などを伝える活動を続けてきました。親族によりますと、今年3月に体調を崩して入院し、治療を続けていましたが、悪性リンパ腫のため、19日の夜に亡くなったということです。86歳でした。