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山中慎介

山中慎介、「涙の陥落」の衝撃は世界に拡大「日本ボクシング史への挑戦終わった」

山中慎介、「涙の陥落」の衝撃は世界に拡大「日本ボクシング史への挑戦終わった」

ネリに4回TKO負け、まさかの敗戦を各国メディアが報道「ヤマナカは涙でリングを去った」

 WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦(島津アリーナ京都)は15日、同級王者・山中慎介(帝拳)が同級1位ルイス・ネリ(メキシコ)に4回2分29秒TKO負けを喫し、日本タイ記録となる13度目のタイトル防衛に失敗した。元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高に並ぶV13はならず、衝撃は世界に広がっている。海外メディアが「」「」などと伝えている。

「山中、陥落」――。日本のファンにとっては信じがたいニュースは、世界も反応を見せている。

 英衛星放送「スカイスポーツ」は「ネリに敗れ、バンタム級のタイトルを失う」と見出しを打って報道した。

「ヤマナカのこれまでの戦績は27勝0敗2敗、12度防衛を成功していた。メキシコのネリーは故郷を出て、試合をするのは初めてだった。新王者は24戦無敗である」と両者の戦歴を紹介した。

 さらに、よもやのTKO負けを喫した山中について「ヤマナカは、涙を流しながらリングを去り、観衆の中、同胞へお辞儀をした」と涙の陥落を紹介している。

新王者の功績を称賛「ネリがヤマナカの長年に及ぶ試合を終わらせた」

一方、米スポーツ専門局「ESPN」は「ルイス・ネリがシンスケ・ヤマナカを下し、バンタム級タイトルを獲得」との見出しで紹介した。

「ルイス・ネリーはシンスケ・ヤマナカを容赦なく打ち負かし、世界バンタム級王者となった。彼はヤマナカの長年に及ぶ支配、そして日本ボクシング史への挑戦を終わらせた」と新王者の功績を称賛した。

「34歳のヤマナカは12度の防衛に成功し、13度目を狙っていた。これはライトフライ級王者ヨウコウ・グシケンが打ち立てた日本新記録に並ぶものだ。彼はこの記録を1980年に達成した」と山中の挑戦について紹介した。

「神の左」を持つと称された日本の絶対王者のまさかの敗戦は、ほかにも各国で報道されている。海外メディアにとっても驚きは大きかったようだ。

王座陥落の山中慎介、TKO負けに「トレーナーを責めることもないです」

王座陥落の山中慎介、TKO負けに「トレーナーを責めることもないです」

プロボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチで、日本記録に並ぶ13度目防衛を逃した山中慎介(34)=帝拳=が王座陥落から一夜明けた16日、京都市内のホテルで会見を行い、進退について保留した。「きょう会見を開くということでいろいろ考えたが、きょう進退についてはすぐに出せないです。もう少し考えさせて下さい」と語った。以下一問一答。

―一夜明けて。

 「13回目の試合で初めてTKOで負けました。もちろん自分自身も悔しかったですけど、あれだけ期待してきてくれてるお客さんもいて、本当に楽しみにしてくれた方には申し訳ない気持ちでいっぱい。お客さんの期待に応えられなかった悔しさと自分自身出し切れなかった。もうちょっとできたかなと思う。(レフェリー)ストップに関しても映像で確認したら、自分では効いてる感覚はなかったんですけど、実際、バタついてて。(だから試合を止めた)トレーナーを責めることもないです。ダメージの方はないですけど、いろいろと朝まで考えてました」

 ―今後については。

 「きょう会見を開くということでいろいろ考えましたが、きょう進退についてはすぐに出せないです。もう少し考えさせて下さい」

 ―進退を出すめどは。 

 「もちろん何か月も引っ張るってことは絶対ないんですが。期限を決めてしまえば、そこまでに決めてしまわければというものある。はっきりと言えないですけど、そんなに長くないです。非常に大事なことなんで。落ち着いて考えて決めたいと思います」。

 ―進退を決める上で大事な点は。

 「いけるなという感覚もあったんで。そこが考えるとこですね。自分自身、体は大きなけがもないし、いけるかなと思う。今回もダメージないし。それでもここ最近の試合内容というのも危なっかしい場面もあったんで。出し切ってないから悔しい部分もある。それは確か。そういう意味でももう少し考えたい」

 ―挑戦者のネリは?

 「すべてにおいて負け以外は想定内。一発のパンチ力はなかったですけど、荒々しく(パンチを)振ってきた時に焦りもあったと自分自身思いました」。

 ―ネリへのリベンジは。

 「もちろん考えるところはネリだけですね。正直、本当の自分の気持ちとしては納得いく勝ち方であれば、それでもういいのかなと思ってたんでね。それもこういう内容だったんで、逆に悩んでるところ」

 ―WBCのベルトを失った。

 「こういった会見でベルトがないのはすごく違和感ありますね。元チャンピオン、前チャンピオンになるんだなと。結婚してからずっとチャンピオンだったから何か違和感あるのかなと。

 ―どんな夜を過ごした?

 「(試合後に)ホテルに帰ってきて、1時間後に別のホテルの妻がきてくれて朝方までいろいろと話はしました」

 ―どんな話を?

 「(夫人は)素人なんで、もうちょっとやれたとか、あまり分かってなかった。『今後やるにしてもやめるにしても本人に任せる。好きなようにして。後悔のないようにしてね』と言われましたね。昔からそうだったんですけど、『結果は正直どうでもよくて無事に帰ってきたらそれでいい』と伝えられてきました。『皆さんに本当にごめんね』と言ったら『こんなこと言わないで』と。自分は『人を喜ばせたい気持ちは人一倍持ってる。それを達成できなくて済みません』と伝えました」

 ―プロ初黒星でもあった。

 「防衛している中でも勝利の中でも勝って悔しかった経験はあります。負けてタイトル奪われて悔しいのは初めてなんで、きのうからずっとつらかった。結果は出たんで、言い訳はできないですね」

 ―試合の映像を振り返って。

 「フルで見てないですけど、出だしの1ラウンドはすごくいい感覚がありましたけど、慌てた面もあったしガードが甘かった。自分が思ってる以上に映像では危なっかしいという印象でしたね。距離を詰めて戦うのは想定内でした。バックステップもそうだし、サイドも回れなかったのも連打を許した要因。足も止まってたのも敗因かなと思います」

 ―試合が止まった瞬間は。

 「相手が連打をしてきて止まってバタついて焦った部分はありましたけど、いけると思ってました。まわりから見たらどうか分からないですけど、そう見させてしまった。(トレーナーの)大和さんもいつも自分の練習を見てくれていたんで(試合を止める判断を下した)。それでもまだやりたい気持ちはあった。まわりから見たらピンチかも知れないですけど、これを乗り切ればという気持ちもありました」

山中慎介「勝てば引退も考えていた」王座陥落から一夜明け 目潤ませ会見

山中慎介「勝てば引退も考えていた」王座陥落から一夜明け 目潤ませ会見

15日に行われたプロボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチで、13連続防衛に失敗した前王者・山中慎介(34=帝拳)が16日、京都で一夜明け会見を行い、15日の防衛戦に勝利した場合、引退を考えていたことを明かした。

 傷のない顔で会見に臨んだ山中は、時折目を潤ませながら自身の進退について言及。決断について「何カ月も引っ張るというのはない。そんなに長くないうちに決めたい」と明言した。

 また「正直、本当の自分の気持ちとしては」と切り出し、「納得いくような勝ち方であれば、それ(引退)でいいと思っていた」と、勝利を花道に引退する意向もあったと告白。「それでもこういう内容だったので、悩んでいるところです」とした。

 同席した帝拳ジム代表の浜田剛史氏は「本人の気持ちを尊重したい」と話した。

本田会長、山中が現役続行なら「再戦しかない。メキシコに行ってもいい」/BOX

本田会長、山中が現役続行なら「再戦しかない。メキシコに行ってもいい」/BOX

15日に行われたプロボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチで、4回TKO負けを喫して13度目の防衛に失敗した山中慎介(34)=帝拳=が一夜明けた16日、京都市内で会見し、進退について「すぐには(結論は)出せない。もう少し考えさせてほしい」と明言を避けた。

 キズのないきれいな顔で現れた山中。前夜、試合のVTRを見たそうで、「自分としては効いている感覚はなかったけど、相手が連打してきて焦った部分はあった。周りをバタつかせてしまった。(試合をとめた)トレーナーを責めるつもりはない」と振り返った。13度目の防衛戦にかける思いは強く、最高のコンディションを作って、リングに立った。それだけに、「正直、本当の自分の気持ちとしては納得いくような勝ち方であれば、それ(引退)でいいと思っていた」と告白した。

 帝拳ジムの本田明彦会長(69)は「本人の気持ちを尊重する」としながらも、現役続行を決めた場合には「再戦しかない。相手のプロモーターからも電話があった。再戦には応じるとのことだった。メキシコに行ってもいい」との方針を明かした。
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