松田元死刑囚、執行直前に謝罪、臓器提供の希望記す
熊本県宇城市で2003年、男女2人を殺害して現金を奪ったとして強盗殺人罪などで死刑が確定し、27日に福岡拘置所で執行された松田幸則元死刑囚(39)が、事件の被害者、遺族などへの謝罪や臓器提供の希望をつづった手紙を、執行直前に関係者へ送っていたことが分かった。手紙の消印は19日付。事件について「取り返しのつかないことをしたと強く後悔している」とし、被害者の冥福を日々祈っていると記述。一方で、独り暮らしをしているという母親のことを気遣い「母のことを思うと申し訳なさと自分に対する腹立たしさから気が狂いそうになってしまいます」と書いている。
また死刑執行後に「私の臓器を使って一人でも多くの人が助かってくれたら、思い残すことはありません」とし、臓器提供の意思を表明。死刑執行は少なくとも2週間前までに告知してもらい、方法も薬物注射にしてほしいとの希望も記していた。
死刑制度については「自分がやったことに対してはそれ相応の償いが必要」と、賛成の考えを示し、代替刑として仮釈放のない終身刑を導入することについては「ある面で死刑よりもむごい刑罰」とした。
法務省などによると、死刑囚の臓器提供が行われたケースはない。死刑執行の告知は直前の当日朝に行われ、執行方法は絞首。拘置施設内に設けられている刑場で執行される。
熊本県松橋町男女強盗殺人事件 松田幸則
熊本男女強盗殺人事件 松田幸則
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