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白石隆浩

座間9人切断遺体事件にみる「8つの謎」と誰もが殺人鬼になる可能性

座間9人切断遺体事件にみる「8つの謎」と誰もが殺人鬼になる可能性

【短期間に9人を殺し、バラバラで捨てるのは可能か?】

 長年、事件を追っている事件記者が話す。

「白石容疑者は、被害者を自宅に招き入れて、すぐ殺害に及んだと供述している。遺体をバラバラにする際、最初の被害者の処理には3日かかり、2人目以降は1日で処理したという。一部はゴミと一緒に出し証拠隠滅を図ったが、頭部は室内のクーラーボックスなどに隠していた」

 一帯は住宅地のため、容疑者宅周辺にも10数か所のゴミ捨て場が設置されている。

 近所に住む60代の女性は、「この地域は、行政が指定するゴミ袋による回収をしていないので、可燃ゴミはコンビニやスーパーのレジ袋で捨てることができます」

 頭部と240本近い骨は、容疑者宅に残されていた。さすがに、小さなレジ袋に頭部を入れると目立つ。

「そういえば、遺体がまったく残らなかったバラバラ殺人事件があった」と前出・事件記者が振り返る。

「2008年、東京・江東区のマンションで起きたバラバラ殺人事件。33歳(当時)の派遣社員の男が、同じマンションに住む23歳(当時)の女性を“性奴隷”にする目的で自室に連れ込み、殺した。

 マンション内の捜索が始まったため、男は浴室で、ノコギリなどの刃物を使いバラバラに切断。細かく刻んだ肉片はトイレに流し、大きな部位は可燃ゴミにまぎらせ捨てるなどして、約2週間で証拠をすべて隠滅している」

被害者の身元が判明しないこともあるのか?

「11月6日、警視庁は被害者の1人が、逮捕の端緒になった八王子市の田村愛子さん(23)と発表しました」

 と前出の事件記者。今後、8人の身元確認作業について、

「容疑者は被害者の名前を知らず、所持品も捨てたなどと供述していたが、現場検証で複数の女性のキャッシュカードや身分証明書が見つかった。それでもわからなければ残された遺体の一部からDNAを採取して、行方不明者と照合していくしかない」

 全国の警察に届けられる行方不明者は、年間約8万5000人。事件・事故に巻き込まれたのか、家出なのかわからないケースも多い。

「『特異行方不明者』のデータベースがある。そこには不明者の家族がDNA型を提出している約4000人も含まれている。事件発覚後、わが子ではという問い合わせが多いという。家族にDNA型の提出を求め、1人ずつ調べていくことになる」(同記者)

自殺願望のある人を殺した場合、罪が軽くなるって本当?

「2005年、大阪府堺市で、人材派遣会社に勤務する36歳(当時)の男が、自殺サイトに書き込みをした14〜25歳の男女3人を殺害する事件がありましたが、殺人罪が適用されました。男が、殺人目的で自殺サイトを物色し、自己欲求を満たすために犯行に及んでいたからです」

 と話すのは、ジャーナリストの渋井哲也氏。

「自殺願望者の中には、探偵のサイトや便利屋のサイトにアクセスして“私を殺してください”と依頼し、実際に事件化した例もあります。常識的には考えられませんが、“なんでもやります”という宣伝文句をはき違え、頼んだということでしょう」

 白石容疑者は現状、9人全員の殺害を認め、嘱託殺人の主張はしていないが、供述はいつ翻すかわからない。前出・事件記者が解説する。

「自殺を手伝った場合は自殺幇助罪。殺害を依頼され犯行に及んだ場合は嘱託殺人罪。量刑はいずれも、6か月以上7年以下の懲役または禁錮刑で、死刑または無期懲役もしくは5年以上の懲役の殺人罪の量刑より軽くなる」

容疑者はごく普通の青年だった。誰でもやれることなのか?

「今回の事件は、本当にレアケース。このような犯罪をする人間は、1億人の中に1人いたって珍しい。それくらいのレベルなのです。

 殺人の動機として最も多いのが怨恨に基づくものですが今回の被害者は会ったばかりの他人。ということは殺すことが強い快感であったか、遺体に興味があったか。この2つの仮説が支持されます」

 そう分析するのは、犯罪心理学者で東京未来大学こども心理学部長の出口保行教授。

「9人も殺し、遺体の一部を部屋に残していることから、よほど遺体に強い執着、興味があったのでしょう。解体している最中も自分が相手を支配しているという強い快感があったのだと推測できます。

 そして女性ばかりを狙ったのは、単純に襲いやすかったから。相手を殺害できなければ意味がないわけですから、絶対的弱者を狙ったということです」

小さいころの経験と事件を結びつけるものはあるのか?

「殺人事件の報道で“小さいときにカエルを殺していた”などと出ることがありますが、これらが直接殺人に結びつくことはありません。殺意というのは徐々に形成されていくものではなく、何らかのきっかけで殺人に興味を持つことがある。ただ、そのきっかけは本当に千差万別です」

 と前出・出口教授。ひとつの引き金として“支配感”というキーワードをあげる。

「誰にでも支配感はありますが、何かしらのきっかけで、人を殺すことで強い自身の支配感を満たし、快感を得られるのかもしれないと興味を持ったのではないか」

被害者の最低所持金は500円。殺人の対価になりうるのか?

容疑者は性的暴行と金銭目的もあったと供述している。

「例えば強盗殺人は金銭を目的とし、その手段として殺人を選択している。しかし今回の事件で容疑者が求めているのは、人を殺すということが目的であったと推測でき、金銭目的や乱暴目的だと供述していたとしても、それは2次的、3次的な動機で、あわよくばというレベルです」

 と出口教授は指摘する。遺体の一部を部屋に保管していたことも出口教授が知る殺人犯とは違っていると続ける。

「刑務所などでさまざまな殺人犯と面談しましたが、死体と一緒にいたいと話す殺人犯に私は会ったことがありません。殺人をしてしまったら、死体を遠ざけて遺棄したいと思うものです。だから今回は非常にレアなケースだといえる」

立て続けに9人も殺害。発覚しやすいのになぜ?

「殺害をするときや解体をするときに、かなり強い快感があった。だから次もやろう。もっと強い刺激や快感があるかもしれないと繰り返していくわけです。薬物依存と同じような状態であったのではないかと考えられます」

 快楽殺人の様相も見える事件で、容疑者は死にたがっている人間にまんまと接触し、口車に乗せ、犯行現場に誘い込んだ。その手口は、手慣れたものだ。

「普通の人は、コミュニケーション能力をよい方向に使う。しかし彼は、悪用する術として使用して、被害者を自宅に誘い込み殺害した。容疑者はコミュニケーション能力が非常に高く、社会生活の中で培った経験から、その素顔を使い分け、誰にも怪しまれないように、善良な人間を演じていたのでしょう」

被害者たちはなぜ、容疑者の部屋に素直に入ってしまったのか

犯行現場になったアパートは、線路沿いに位置する。電車の通過音は頻繁で、近くには米軍座間キャンプがあり、

「戦闘機の飛行訓練の音に、住人は慣れていますよ」

 と近所に住む50代の男性。物音に慣れっこになっていたからか、殺害の際の物音に気づく近隣住民はいなかった。

 自殺願望者は、容疑者に抵抗することなく部屋に入る。

「自殺願望者は、見知らぬ人に頼り、自分を追い込もうとする。何度も自殺に失敗している人ほど途中で断念しないように“監視要員”に頼るのです」(前出・渋井氏)

 “監視要員”の役目を期待した容疑者に裏切られ、自殺願望者は納得できない死を押しつけられたことになる。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

暮らしぶりや家族、事前に探る…白石容疑者

暮らしぶりや家族、事前に探る…白石容疑者

神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった事件で、白石隆浩容疑者(27)(死体遺棄容疑で逮捕)が一部の被害者について、「事前に暮らしぶりや家族関係について聞いた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。

 9人以外の女性にも居住地や職業などを尋ねており、警視庁は、殺害が発覚しにくい相手を探していたとみている。

 捜査関係者によると、白石容疑者は、東京都八王子市の女性(23)について、暮らしぶりや母親と死別したことを聞いた上で殺害したと供述。ほかの女性からも、職業や家族構成など個人情報を聞き出していたという。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

【座間9遺体事件】疑問を呼ぶ白石容疑者の“過剰なまでの供述”

【座間9遺体事件】疑問を呼ぶ白石容疑者の“過剰なまでの供述”

神奈川県座間市のアパートから9人のバラバラ遺体が見つかり、死体遺棄容疑で白石隆浩容疑者(27)が逮捕されてから6日で1週間となった。9人全員の身元情報が浮上しており、うち1人は東京都八王子市の田村愛子さん(23)と判明したことを警視庁高尾署捜査本部が6日に発表した。

 田村さんの身元はDNA型鑑定で特定された。捜査本部や捜査関係者によると残る8人は、埼玉県の女性(26)や女子大生(19)、女子高生(17)、群馬県の女子高生(15)、福島県の女子高生(17)、神奈川県の女性(25)、カップルの男性(20)と女性(21)とみられる。

 白石容疑者が、最初に殺害した女性について「アパートを借りるため、事前に50万円を銀行口座に振り込ませた」と供述していることが新たに分かった。SNS等で告白した自殺願望はうそだったとの供述もすでに明らかになっているが、残されたナゾは少なくない。

 本紙既報のように、1か月分の家賃が無料になるキャンペーンの適用日を待たずに、なぜ現場のアパート一室への入居を急いだのか。「楽して生活したかった」とも供述しているが、犠牲者の半分は学生。大金ではなさそうな所持金を奪うほかにも「殺人マニア向けに商売を考えていたら…ひょっとしたら恐ろしい映像が押収されている可能性もある」(事情通)。

 さらに、これも本紙が既報した“協力者”が存在する可能性のほか、取り調べに対する過剰なまでの供述も疑問を呼ぶ。

「嘱託殺人や自殺ほう助だと7年以下の懲役なのに、死刑もある強盗殺人の線でペラペラしゃべっている。そこが不自然で何かを隠しているのか、それとも何も考えていないのか…」と法曹関係者は指摘している。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

被害女性と部屋探しか 容疑者「50万円振り込ませた」

被害女性と部屋探しか 容疑者「50万円振り込ませた」

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神奈川県座間市で9人の遺体が見つかった事件で、白石隆浩容疑者(27)が現場アパートの契約のために不動産仲介業者を訪れた際、女性が同席していたことが捜査関係者への取材でわかった。

 警視庁は、最初に被害にあった可能性がある神奈川県の女性(21)とみており、経緯を詳しく調べている。白石容疑者はこの女性について「入居のため、50万円を振り込ませた」と供述しているという。

 不動産関係者によると、現場アパートの家賃は月約2万円で、借りるには家賃7カ月分以上の貯蓄を証明する必要があった。白石容疑者は8月18日に部屋の見学を申し込んだ。

 捜査関係者らによると、白石容疑者は翌19日に女性とともに仲介業者を訪ね、賃貸契約を申し込んだ。女性に事前に指示して自らの口座に50万円を振り込ませており、業者に通帳を示したという。審査を経て21日に契約が成立。白石容疑者は女性に対して「いつでも部屋に遊びに来て。50万円はすぐ返すよ」と言った、と説明しているという。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

冷蔵庫で“保管”の目的は…座間9遺体事件に残る3つのナゾ

冷蔵庫で“保管”の目的は…座間9遺体事件に残る3つのナゾ

神奈川県座間市の9遺体事件で逮捕された無職白石隆浩容疑者(27)は、警察の取り調べに淡々と応じ、被害者の身元も含めて徐々に事件の概要が明らかになってきた。しかし、依然として疑問も残る。まず事件は白石ひとりの犯行だったのかという点だ。

 白石容疑者は8月22日に現場アパートに入居直後、女性を殺害。さらに女性を捜しに来た交際相手の男性を立て続けに殺した。わずか2カ月の間に9人を殺害し、遺体をバラバラにして捨てている。調べに対し、白石容疑者は一貫して「ひとりでやった」と供述しているというが、信用できるのか。

「総選挙(10月22日)の数日前の午後2時か3時ごろだったと思いますが、アパートの前で(白石容疑者らしき)男たち3人が、クーラーボックス2個を部屋に運び込んでいたのを見ました。服装は黒ずくめで、20〜30代でしょうか。近くにグレーっぽいワゴン車が止まっていましたね」(アパートの隣に住む住民)

 白石容疑者はほぼ週1ペースで9人の命を奪い、「1人目と2人目の遺体は1日で切断できなかったので、一時的に冷蔵庫に保管した。3人目からは数時間でできるようになった」などと、うそぶいているという。

「状況的にはひとりでやれないことはなく、警察も共犯者は想定していません。ただ部屋は13・5平方メートルのワンルームで、遺体を解体した浴室はユニットバスでかなり狭い。限られたスペースで、“素人”がのこぎりと包丁とはさみを使って肉をそぎ、内臓を取り出し、首を切り、数時間で人間ひとりを解体できたのかという疑問はある」(捜査事情通)

■冷蔵庫の中から血液反応

 果たして被害者は、遺体で発見された9人だけなのか。

 逮捕直前まで白石容疑者と交際していたという介護士の女性(21)は週刊現代の取材に応じ、白石容疑者が「キャバ嬢が病んでしまって、『死にたい』と言ったから殺した。殺したのは俺じゃなくて、違う男が殺したんだけど、遺体を埋めたのは俺なんだよ。ある男の人に『死にたいから殺してくれ』と頼まれ、大金をもらって殺した」と話していたと証言している。これが事実なら、共犯者だけでなく、さらなる被害者がいることになる。

 白石容疑者は部屋に備え付けの小型冷蔵庫に加え、一回り大きな中型の冷蔵庫を持ち込み、遺体を保管。冷蔵庫の中から血液反応が出た。

「白石容疑者は送検の際、手で顔を隠していた。顔をさらしたくないのは“まとも”な精神状態である証拠です。被害者が1人、2人なら怨恨で殺すケースはある。ただここまで人数が多いと、快楽殺人以外考えられません。本人は否定しているようですが、他に“殺す理由”がないからです。猟奇的な殺人犯は突然、生まれるものではありません。これまでに犬や猫などの小動物を殺していて、最終的に人間に行き着く。今後、そういった過去が明らかになるはずです。ネクロフィリア(死体愛好者)の可能性もありますね。ひょっとしたら、殺害した被害者の肉を食べるために大きな冷蔵庫を置いていたのかもしれません」(捜査関係者)

 警視庁は犯行の動機をカネとレイプ目的とみており、「遺体を食べたといった類いの話はしていないようです」(前出の捜査事情通)。
 白石容疑者が突如、殺害を始めたきっかけ、凶行を繰り返した真相は何だったのか。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

座間遺体 江の島周辺で2人の携帯電話発見

座間遺体 江の島周辺で2人の携帯電話発見

神奈川県座間市で9人の遺体が見つかった事件で、被害者の可能性がある女子高校生ら2人の携帯電話が、江の島周辺のトイレで発見されていたことがわかった。

 白石隆浩容疑者の部屋からは9人の遺体が見つかり、白石容疑者は全員の殺害を認めている。その後の捜査関係者への取材で、被害者の可能性がある群馬県の15歳の女子高校生の携帯電話が、小田急線・片瀬江ノ島駅のトイレから発見されていたことがわかった。女子高校生は、今年8月下旬から行方不明になっていた。

 さらに、最初の被害者とみられる神奈川県の21歳の女性の携帯電話も、駅近くの片瀬海岸のトイレで発見されていたという。

 白石容疑者はツイッターで「自殺する前に(略)これから死にますや今までありがとうなど連絡を入れるのはNG」「死ぬ前に最後に連絡したい人がいる方はまだ未練がある証拠」などと自らの考えを書き込んでいて、女性らに携帯を捨てさせた可能性もあるとみられる。

 この事件では、被害者全員の身元につながる情報が判明していて、警視庁は身元の確認を急いでいる。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

座間9遺体事件 容疑者の肉声動画と問題写真

座間9遺体事件 容疑者の肉声動画と問題写真

9月15日から「首吊り士」を名乗った c文藝春秋

 神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が発見された死体遺棄事件。10月31日に逮捕された白石隆浩容疑者(27)の肉声動画と全裸写真を「週刊文春」取材班が入手した。

 約30秒の動画は東京都内のマンションで昨年末に撮影されたもの。4人の美女が歓声を上げるなか、控えめな笑顔を浮かべた白石容疑者は「おめでとうございます」とチーズケーキを甲斐甲斐しく美女に差し出している。

 そして写真には、酒に酔い正体を失ってバスルームに横たわる全裸の白石容疑者の姿が収められていた。
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左:メガネ姿がコンプレックスだった/右:カラオケでは聞き役だったが“バカ殿”の扮装で珍しくマイクを握る c文藝春秋

 白石容疑者の友人が動画と写真が撮影された状況について、こう証言した。

「この動画は俺が仲良くしていた女の子の誕生会で撮影した。あいつは酒に酔って他人の家の風呂で寝たり、カラオケのトイレで倒れたりと、本当にだらしないやつでした」

 11月9日発売の「週刊文春」では白石容疑者の知られざる半生に加え、いかにして9人の被害者が白石容疑者の罠に嵌まったのかを詳細に報じている。また、「週刊文春デジタル」(http://ch.nicovideo.jp/shukanbunshun)では、白石容疑者の肉声動画や全裸写真、元同棲相手のインタビューなどを、同日朝5時より公開する。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

「座間9遺体事件」容疑者の歪んだ青春 別居父母、ドラマ出演の過去

「座間9遺体事件」容疑者の歪んだ青春 別居父母、ドラマ出演の過去

神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が発見された事件。白石隆浩容疑者(27)の供述には理解不能な点が多く、“快楽殺人者”とも目されるその一方、過去には意外な顔も持ち合わせていた。

白石容疑者が生まれたのは1990年10月。妹が誕生した翌年の94年に、一家は現場アパートと同じ座間市内に新居を構えた。

 地元の公立小中学校に通っていた容疑者だったが、白石家と親しい近所の住民は“10年程前から父母は別居状態にあった”と明かす。

「奥さんが妹さんだけを連れて、家を出てしまったんです。“離婚したの?”とお父さんに聞いてみたら、“違いますよ”“娘が遠くの学校に通うようになりましてね。心配なので、母親も付いていくことになりました”と。でも娘さんはもう大人なのに、奥さんはまだ帰ってきませんね」

両親の“別離”が、思いのほか容疑者の人生に暗い影を落としたのだろうか。中学卒業後は、横浜市にある神奈川県立商工高校に進学。当時の友人は“目立つ奴ではありませんでした”と振り返るが、

「実はあいつ、芸能界にも興味を持っていたんですよ」

 と知られざる逸話を明かすのは、さる同級生だ。この同級生によれば、白石容疑者は大手の芸能養成学校に通っていたといい、

「日テレの何とかという連ドラのエキストラのオーディションに受かって、テレビに出たことがあるそうです。“何千人の中で選ばれた”と自慢していました。とは言っても、映ったのは、後姿がチラッとだけだそうですが」

11月9日発売の「週刊新潮」では、風俗スカウトマンに身を転じた白石容疑者のその後を詳しく報じるほか、9人の被害者たちの家庭事情などと併せ、8ページにわたって「座間事件」を特集する。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

車運転できず、室内放置=「いつか捨てようと」−アパート9遺体・警視庁

車運転できず、室内放置=「いつか捨てようと」−アパート9遺体・警視庁

神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された白石隆浩容疑者(27)が室内で遺体の一部を保管していた理由について、「車で運べず、そのままにしておいた。いつか捨てようと思っていた」などと供述していることが9日、警視庁高尾署捜査本部への取材で分かった。

 捜査本部によると、白石容疑者は車の免許を持っていたが、ペーパードライバーで運転経験がほとんど無かった。遺体を車で運び、屋外に遺棄するのは難しかったとみられる。
白石隆浩 座間9遺体 殺人事件

座間9遺体事件「私も狙われた」22歳女性語る戦慄の1時間

座間9遺体事件「私も狙われた」22歳女性語る戦慄の1時間

「あの男にナンパされたのは7月の下旬ごろで、川崎駅の中央改札あたりだったと思います。白石と名乗っていたし、テレビで見てすぐに、あの時の男を思い出しました。最初の一言は何だったかは記憶にないんですけど『爪がきれいだね』とか言われて、すごくしつこくて……。急に胸を触られたりしたので、怖くなって男友達を呼びました」

こう証言してくれた女性(22)が恐怖に感じた男こそ、先月31日に神奈川県座間市の自宅アパートで、9遺体を遺棄した疑いで逮捕された白石隆浩容浩疑者(27)だ。白石容疑者は、'12年8月ごろから新宿や池袋の路上に立ち、風俗店で働く女性の“スカウト”をしていた。当時を知るスカウト仲間が振り返る。

「新宿歌舞伎町で女の子に声をかけて性風俗店に斡旋していました。未成年に売春前提の非合法の風俗店を薦めたり、実在するかわからないような地方の風俗店に斡旋したりしていたので、女の子たちからも要注意人物になっていたんです」

“悪徳スカウト”と目されるようになった白石容疑者。今年2月には売春に関与したとして、職業安定法違反で逮捕されている。

「女のコに渡す給料として店から預かった金を、ネコババした事が原因で警察に通報されたそうです」

懲役1年2カ月、執行猶予3年という身でありながら、路上に立ち続けた白石容疑者。白石容疑者にナンパされた冒頭の女性が、当時の様子を語る。

「黒のピタッとしたTシャツに、ジーンズだったと思います。すごく明るくハキハキ喋るんですが、ときおり急にテンションが下がって、その表情が怖かった」

女性は近くの商業施設に逃げこむが、白石は1時間近くにわたり、執拗に追ってきた。

「何している人なのか聞いても『たいしたことはやってないよ、それよりさ』とはぐらかされて、『今すぐホテルに行こう』としつこく誘われました。『どうせヤリマンなんでしょ?』と言われて胸を触られたことが本当に最低で、耐えられませんでした」

白石容疑者に“狙われた”女性。かけつけた男友達が間に入り、辛くもその場から逃れることができたという。執行猶予中であるにもかかわらず、そんな危うい行動を繰り返す息子を、父親はどんな思いで見ていたのだろうか。ある近所住民は、こう感じている。

「逮捕後は、一緒に実家に暮らしていた時期もあったみたいですが、8月に事件が発覚したアパートに引っ越しています。でも実家から3キロほどの距離。父親はまだ目が届くと考えていたのではないでしょうか」

白石容疑者は反省するどころか、幼い頃から父から教わっていたパソコンの知識と、スカウトの経験を駆使して、路上からツイッターへ、悪行の舞台を移した。

「ツイッター上で《首吊り士》と名乗り《首つり自殺予定でしょうか?》《失敗して大怪我するくらいなら、同じ関東に住んでいるので力になりますよ》と、自殺志願の女性にアプローチしました。被害者の1人、八王子に住んでいた23歳のAさんも、ツイッターをきっかけに、白石容疑者の標的になったのです」(前出・全国紙記者)

Aさんは《死にたいけど一人だと怖い。だれか一緒に死んでくれる方いましたらDM(ダイレクトメッセージ)ください》と投稿。何通もの返信があったが、そのひとつが白石容疑者からだった。白石容疑者が自殺者志願者の心理を巧みに利用していると見るのは、精神科医の香山リカさんだ。

「『死にたい』という考えを誰かに相談しても、そう簡単に理解してもらえません。孤独になり悩んでいる時、少しでも『気持ちがわかるよ』と同意されると、相手にすがる思いになってしまいます」

母娘2人暮らしだったAさんは今年6月に母親を亡くし、1人になってしまった。離れて暮らす兄のもとには週に1〜2回「寂しい」と連絡が入り、そのたびにAさんの兄は駆けつけ、食事やテレビゲームに付き合っていたという。そんな兄の存在がありながら、Aさんは顔も知らない白石を頼ってしまった。インターネットを通じた自殺事情に詳しいフリーライターの渋谷哲也さんは言う。

「追い込まれた状況の彼らにとって、自分の気持ちに寄り添ってくれる人であれば、性別や年齢は関係ありません。身近な家族よりも、ツイッター上の呼びかけに心が向いてしまうのです」

Aさんの兄は妹のツイッターで、自ら情報提供を呼びかけ「男と会ったことがある」という女性を見つける。彼女の協力もあり、警察は白石のアパートを割り出した。しかしAさんはすでに、8人の被害者とともに亡くなったあとだった――。

Aさんが遺したツイッター上で、兄はこう綴っている。

《エビの唐揚げ 食べたいと言っていたので今度一緒に作ろうという約束は達成できない 来月居酒屋に一緒に行こうという約束も、クリスマスには二人で贅沢しようという約束も》

白石容疑者に奪われた未来。残された家族の苦しみは計り知れない――。
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