海苔とイクラ高騰、寿司店はダブルパンチ

またもや海の幸の高値が食卓を直撃です。今度はイクラ。バブル期並みに高騰していて、寿司店からも悲鳴があがっています。

 新鮮なネタと磯の風味がたまらない、贅沢な日本食の代表格といえば「お寿司」ですが、これをめぐって、いま異変が起きています。

 大手海苔メーカーの新製品発表会。“SNS映え”するキャラ弁が簡単に作れる海苔に、「お酢風味の海苔」や「たこ焼き味」といった変わりダネも。老舗がここまでする背景には、海苔の原料価格の高騰があります。

 温暖化の影響で、海苔の原料の生育が遅れ、国産の海苔の価格は30年ぶりの高値を記録。ニコニコのりでも、小売価格をおよそ15%値上げしました。

 「大変厳しい。海苔離れにつながっていくので、新しい売り方を模索していかなければならない」(ニコニコのり 白羽清正社長)

 海苔が欠かせない寿司店でも、不安は広がっています。名物は、海の宝石・イクラがたっぷり乗った軍艦巻きです。香りと色と味の3拍子そろった佐賀の有明産海苔は、この1、2年で仕入れ値が1割上昇。

 さらに、追い打ちをかける事態が。イクラの親である秋サケの漁獲量が年々減少していることから、イクラの卸価格はバブル期並みに高騰。寿司店にとって、まさにダブルパンチです。

 「品を変えるとか値上げに踏み切ることも考えなければいけない時が来るかもしれない。なるべく頑張ります」(神田江戸ッ子寿司 中店 松原智司副店長)
 「安い方がありがたい」(客)
 「値段で決める。僕ら庶民は」(客)

 寿司店と海の幸との我慢比べは、まだまだ続きそうです。