浅山容疑者が自殺図る 東京、山形の連続殺人・放火容疑で逮捕

東京、山形で発生した2件の殺人・放火事件に関与したとして逮捕、再逮捕された浅山克己容疑者(46)が25日、警視庁原宿署の留置施設で自殺を図り、意識不明の重体になっていたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁によると、浅山容疑者は25日午後9時5分ごろ、留置施設の個室で、寝具のシーツをひも状に切り、入り口ドアの金網に引っかけて首をつっているのを、見回りの男性巡査部長(36)が発見した。約5分前の一斉点呼の際には、応じて返答していたという。

 捜査関係者によると、浅山容疑者は25日も取り調べを受けたが、変わった様子はなかった。調べに対して、一貫して容疑を認めていたが、最近は「詳しいことは裁判になったら話す」と詳しい供述をしていなかった。

 浅山容疑者は、昨年11月に東京都江東区のマンションで住人の女性を殺害、放火したとして今年1月に逮捕。さらに、平成22年に山形市下条町の民家に放火して2人が焼死した火災に関与したとして、殺人と現住建造物等放火容疑で再逮捕されていた。

 東京、山形いずれの被害者も、長男が浅山容疑者と親密に交際。警視庁と山形県警の合同捜査本部は、交際トラブルに端を発した連続殺人・放火事件とみて捜査していた。

 警視庁の大栗正行留置管理1課長は「詳細は調査中。本人の早期回復を祈り、留置施設内の同種事案の再発防止に努めたい」とコメントした。