生活保護費 着服金の大半保管 逮捕の河内長野市職員

大阪府河内長野市の職員による生活保護費の不正支出事件で、業務上横領容疑で逮捕された同市まちづくり推進室主査、宮本昌浩容疑者(43)=同府富田林市高辺台3=が、着服した金の大半を手つかずのまま保管していた疑いがあることが、捜査関係者への取材で分かった。一部を株式などに投資したほかは、自宅に隠すなどしてプールしていたという。事件後も賃貸住宅で暮らすなど質素な生活をしていたとされ、府警は動機の解明を急ぐ。

 捜査関係者や河内長野市によると、宮本容疑者は生活保護費の加算分の申請書類や受給者の領収書を偽造するなどの手口で保護費を不正に引き出し、着服した疑いが持たれている。市によると、2009年1月〜11年3月、約2億6600万円が不正に引き出されていた。

 府警は今月20日、宮本容疑者の自宅を家宅捜索し、袋に小分けして保管されていた現金数千万円を押収。複数の口座にも多額の金を預けていることを確認した。株式などに投資した形跡はあるが、車や不動産などへの散財は確認されておらず、動機面で不可解な点がある。捜査関係者によると、投資した金をそのまま回収できれば、着服したとみられる金の大半を弁済できる可能性があるという。

 ◇田村厚労相「内部チェックできる態勢を」

 大阪府河内長野市の生活保護費を巡る不正支出事件で、担当の市職員が業務上横領容疑で逮捕されたことについて、田村憲久厚生労働相は22日の閣議後の記者会見で、「生活保護行政の信頼を根幹から揺るがす巨額な不正で、遺憾だ。自治体は内部チェックできる態勢を組んでほしい」と述べた。

 生活保護費は国が国庫負担金として4分の3を支出しており、「不正な部分については返していただかないと困る」と返還を求める考えを示した。