みずほ組員融資 現体制維持の「処分」…「内向き」鮮明

みずほ銀行が暴力団員らへの融資を放置した問題の社内処分が、佐藤康博頭取を半年間無報酬とするなど基本的に現体制を維持する方向となった。今年7月にみずほコーポレート銀行とみずほ銀行を合併させて「ワンバンク」と呼ばれる新たなみずほ銀を誕生させた佐藤頭取が退任すれば、今後の組織運営に与える影響が大きいとの「内向き姿勢」がうかがえる。塚本隆史会長が引責辞任するものの、持ち株会社会長を続投することも中途半端な印象を否めない。抜本的な出直しを迫られてもおかしくない事態を前に、批判が高まるのは必至だ。

 佐藤氏や塚本氏は11年には取締役会で問題融資の報告を受けていたが、「認識するに至らなかった」(佐藤氏)と説明。なぜこうした問題が起きたのかという実態解明を怠り、再発防止策の検討も9月末に金融庁から業務改善命令を受けてから本格化するという失態を見せた。

 こうした後手後手の対応が、金融庁に意図的に情報を隠す「検査忌避」疑惑を呼び、「説明責任が不十分」との批判が顧客、報道機関などから噴出する結果を招いた。「危機対応の失敗例として教科書に載る」(法曹関係者)とやゆされるほどの不手際だ。

 第三者委員会の調査はわずか20日間ほどの突貫工事で、真相にどれだけ迫れたのか疑問が残る。社内処分で塚本氏がみずほ銀の会長を辞任するといっても、親会社の会長にはとどまる方向で「単にグループ内を遊泳しているだけ」との批判も免れない。28日に業務改善計画の提出を受ける金融庁は、みずほの対応を精査し、追加処分の是非をどう検討するかが問われる。