ソニー株主総会 平井社長が業績低迷を陳謝、怒る株主の退場も
ソニーの株主総会が19日、東京都内で開かれた。平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)は2014年3月期に1283億円の連結最終赤字となった業績悪化や、公約していたテレビなど電機部門の再建が遅れたことなどを「期待に応えられず、大変申し訳なく思っています」と陳謝した。平井社長の説明中、株主からヤジが上がり、議長として退席を勧告する一幕もあった。平井社長は、業績悪化の理由について「変化への対応力とスピードが不足していた」と説明した。そのうえで、10期連続の赤字となったテレビ事業の再建やコスト削減などの構造改革を進める姿勢を強調。「徹底した変革に取り組み、業績の下方修正を繰り返す体質を変えます」と株主に理解を求めた。
今回の株主総会では、昨年までのような菓子などのお土産の配布や、商品展示会場でのミニライブなどは行われず、質素なものになった。同社では「経費や出席できない株主との公平性などを考慮し、イチから総会のあり方を見直した」としている。
ソニーは今期(15年3月期)も2期連続の最終赤字を予想。他の電機大手の業績回復が進む中、「独り負け」が鮮明になっている。