化粧品店の復活を=専門ブランド拡充競う―メーカー各社
大手化粧品メーカーが、化粧品専門店の販売力強化に乗り出した。各社は専門店でしか買えないブランドの拡充に力を注ぐ。専門店は固定客の高齢化が進んでいることから、男性や若い女性に裾野を広げ、新しい客を呼び込もうとしている。資生堂は専門店ブランド「ベネフィーク」の商品コンセプトを一新する。これまでのターゲットは30〜40代だったが、10代向け、60代以上向けのシリーズを9月に加える。益井澄子シニアブランドマネージャーは「専門店を3世代で美容を楽しむ場にする」と意気込む。
コーセーは、シャンプーなどのギフト需要が伸びていることに着目。専門店ブランド「プレディア」で、ギフト用の外箱を用意したり、低価格帯の商品をそろえたりして好評という。いずれも初めて商品を試すきっかけを提供し、ファンを増やすのが狙いだ。
カネボウ化粧品(東京)は2月、専門店ブランド「リサージ」で初となる男性用化粧水などを発売。「男性など新規客の獲得に一役買っている」(広報グループ)と手応えを感じている。6月までの専門店売上高は事業計画を1割上回った。