「イスラム国」が売る性的奴隷の価格表、若いほど高額−国連

紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表を務めるザイナブ・バングーラ氏によれば、過激派組織「イスラム国」は捕らえた女性と子供を奴隷として売り渡すために価格表を配布している。イスラム国の残虐ぶりはかつてないほど深刻になっていると同氏は指摘する。

バングーラ氏によると、同氏は4月にイラクに出張した際、イスラム国のパンフレットの写しを渡され、その中に価格表が含まれていた。価格表では幼い子供たちが最も高値で売られていることが示されていたという。買い手はイスラム国の兵士と中東の富裕層だ。

価格表は捕らえた人々に対するイスラム国の価値判断を示したもので、約8カ月前に明るみに出ていたが信ぴょう性は疑問視されていた。バングーラ氏はこの文書について、イスラム国が配布したものであり、実際の取引を反映していることを確認したと述べた。

バングーラ氏は先週、ニューヨークでブルームバーグのインタビューに応じ「少女たちはバレル単位で売られるガソリンのように売買されている。1人の少女が5人か6人の男たちに売買される可能性もある。これらの兵士たちは少女らの家族に数千ドルの身代金を要求して売り戻すこともある」と語った。

同氏によれば、イスラム国の兵士たちが1−9歳の少年や少女を購入する際にイラクの通貨ディナールで支払う額は1人当たり約165ドル(約2万円)相当。未成年の少女は124ドル、20歳を超える女性の値段はこれより安い。