連休の阿蘇、宿泊施設ほぼ満室…噴火から1週間

熊本県・阿蘇山の中岳(1506メートル)第1火口で噴火が起き、噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられてから21日で1週間たった。

 23日までの大型連休「シルバーウィーク」の期間中は、同県阿蘇市の宿泊施設がほぼ満室になるなど客足は順調で、観光関係者は胸をなで下ろす。だが、今後の宿泊客の動向が不透明な部分もあり、関係者は「風評被害対策を続けなければ」と気を引き締める。

 「思ったより近くで雄大な阿蘇を見ることができました」。火口から約3キロに位置する草千里ヶ浜一帯を訪れた横浜市の会社員(51)は声を弾ませた。山の周辺では21日、大勢の観光客の姿が見られた。

 阿蘇市の「かんぽの宿阿蘇」では噴火後、シルバーウィーク期間中に宿泊予定だった約400人がキャンセルした。しかし、その後に新たな予約が入り、ほぼ満室になったという。周辺の他の施設も期間中はほぼ満室状態で、阿蘇市観光協会の松永辰博事務局長は「噴火を冷静に受け止めてくれた人もおり、一安心している」と話す。