マンション施工不良問題 旭化成、子会社工事の物件を調査へ
三井不動産グループが、神奈川・横浜市内で販売したマンションが、施工不良によって傾いている問題で、大手化学メーカーの旭化成は、子会社の旭化成建材が、問題となった、くいの工事を請け負って、施工データを転用するなどしていたと発表して、工事を行った全国のマンションや施設について、調査を行う方針。このマンションでは、建物を支える、くいの一部が、強固な地盤に達していないなどの欠陥が明らかになっていて、横浜市は今後、会社側にくわしく説明を求めることにしている。
この問題は、三井不動産グループが販売した、横浜市都筑区の大型マンションのうち、1棟で、傾きが起きているもの。
建物の52本のくいのうち、6本のくいが、地盤の強固な「支持層」にまで届いておらず、2本についても、打ち込まれた長さが不十分であることがわかっている。
横浜市は、建築基準法に違反する可能性もあるとみて、会社側に報告を求める方針で、施工した三井住友建設は、建て替えの可能性も視野に、横浜市と協議しながら、早い段階で判断したいとしている。
一方、旭化成は、子会社の旭化成建材が、問題となった、くいの工事を請け負って、施工データを転用するなどしていたと発表した。
52本のくいのうち、10本で、データの転用や加筆があったという。
旭化成では、建物の補強・改修などに要する費用は、子会社が全額負担するとしていて、子会社が工事を行った全国のマンションや施設について、調査を行う方針。