神戸山口組 若頭を逮捕 結成後、幹部逮捕は初
兵庫県警が電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で虚偽の車両登録をしたとして、兵庫県警は22日、指定暴力団・山口組(総本部・神戸市灘区)から分裂して結成された「神戸山口組」の若頭、寺岡修容疑者(66)を電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
寺岡容疑者は暴力団・�餌友会(兵庫県淡路市)の会長。山口組を離脱した13組長の一人で、組長、副組長に続く神戸山口組のナンバー3にあたるとみられる。結成後、幹部の逮捕は初めて。
捜査関係者によると、寺岡容疑者は実質的に自分が使う乗用車を登録する際、家族名義にした疑いが持たれている。県警は21日に�餌友会の事務所を家宅捜索し、寺岡容疑者の行方を追っていた。
「分裂騒動のキーマン」
寺岡修容疑者は、山口組の分裂で離脱派の主導的役割を果たしたとされ、捜査当局は「分裂騒動のキーマン」とみている。神戸山口組は幹部による定例会の開催場所を転々と変えるなど「実態が見えにくい」(捜査員)のが現状。捜査幹部は「寺岡容疑者の逮捕で新組織の実態把握を進めたい」と話す。捜査関係者によると、寺岡容疑者は神戸山口組の実務を取り仕切っているとみられる。神戸山口組の連絡先も、寺岡容疑者が会長の�餌友会事務所になっている。
捜査当局は9月以降、神戸山口組の井上邦雄組長が率いる山健組(神戸市中央区)や�餌友会を相次いで捜索。暴力団対策法に基づく指定に向けて、組織の構成や拠点の捜査を進めている。