輸入車販売 VWが半減 10月速報値

排ガス規制逃れ問題に揺れる独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の10月の日本での販売台数(速報値)が、前年同月比48.0%減の2403台に落ち込んだことが6日、日本自動車輸入組合が発表した10月外国メーカー車新規登録台数で分かった。VWは、排ガス不正問題の対象となったディーゼル車を日本では正規販売していないが、ブランドイメージの悪化が響いたもようだ。

 組合によると、10月の輸入車のブランド別販売台数トップは独メルセデス・ベンツの4109台。2位は3190台の独BMWが続き、VWは9月の2位から3位に転落した。

 VWは今年に入って新車投入が滞ったことで上期(1〜6月)の販売台数が伸び悩んでいて、車種を充実させてきた「メルセデス・ベンツ」に16年ぶりに販売台数の首位を奪われていた。さらに不正問題の打撃も加わった10月は大幅に販売台数を減らしており、2015年通年でもベンツに首位を明け渡す可能性が高くなった。

 輸入車全体では1万7446台で前年同月比9.9%減少した。VWのほかVWグループのアウディも1403台と前年同月比29.4%減少し、2ブランドの減少率の大きさが全体の販売台数を押し下げた形となった。