米ファイザー合併で本社移転、税金逃れとの批判広がる
アメリカの大手製薬会社ファイザーは23日、アイルランドの製薬会社アラガンとの合併を発表しました。これについて、アメリカでは節税が目的ではないかという批判が広がっています。この合併はファイザーによるアラガンの事実上の買収で、総額は今年最大となる19兆7000億円に上ります。がん治療薬や「バイアグラ」で知られるファイザーは、しわ取り薬の「ボトックス」など美容薬品に強みを持つアラガンを買収することで、世界最大の製薬会社となります。
ただ、本社をアメリカと比べて法人税率が大幅に低いアイルランドに移すことから、税金逃れ目的ではないかとの批判が広がっています。
「大統領は企業がアメリカでの義務を放棄し、税率の低い国に書類上移転するのは公平ではないと考えている」(米ホワイトハウス アーネスト報道官)
アメリカでは、企業が節税のため海外に移転する動きが相次いでいることから、政府が規制を強化したばかりで、今回の合併が承認されない可能性もあります。