活キンキン初上場 驚く高値

青森県八戸市の八戸港第2魚市場に1日、はえ縄船が漁獲したキンキン(キチジ)の活魚が初めて上場された。1キロ当たり5千〜7千円で取引され、市場関係者が「こんな値がつく魚は見たことない」と驚く高値となった。
 上場したのは同市南浜漁協所属の第58大勝丸。八戸前沖の深場でマダラなどとともに釣り上げた。通常は発泡スチロール箱に詰めて出荷するが、この日は活魚販売の可能性を探るため、生かして持ち帰った。卸売業者によると、活魚でのキンキン上場は同魚市場で初めてという。
 同船が加盟する八戸たらはえ縄漁業協議会によると、キンキンの漁場は水深300メートル以上の深海。マダラは引き上げると体内の浮袋が膨らんで弱るが、キンキンは浮袋がないため生きていることが多いという。
 競りの結果は、1匹20センチ前後の小型が21匹入り(計3.8キロ)1万9千円。30センチ前後7匹入り(計3.1キロ)が2万1700円。1キロ単価では、それぞれ5千円、7千円だった。
 同日、前沖で操業した中型底引き網船が水揚げした通常のキンキンは1箱40匹入りの小型サイズが1万2千円で、活魚の方が3〜10倍の高値ぶり。
 競り落とした仲買人男性は「取りあえず買ってみたけど高い。どうやって売るか、じっくり検討します」と話した。