闇サイト殺人で無期の被告、夫婦強殺で死刑判決

愛知県碧南市の民家で1998年、パチンコ店役員馬氷一男まごおりいちおさん(当時45歳)と妻の里美さん(同36歳)を殺害し、現金を奪ったなどとして、強盗殺人罪などに問われた住所不定、無職堀慶末ほりよしとも被告(40)の判決公判が15日、名古屋地裁であった。

景山太郎裁判長は「生命軽視の度合いが著しく、卑劣な犯行だ」と述べ、死刑を言い渡した。

 堀被告は、2007年に名古屋市千種区で帰宅途中の磯谷利恵さん(当時31歳)を拉致して殺害するなどした闇サイト殺人事件で逮捕され、12年7月に無期懲役が確定。その約1か月後、今回の強盗殺人事件で逮捕された。

 検察側は、堀被告は共犯者と3人で馬氷さん方に押し入り、里美さんを殺害した後、待ち伏せして帰宅した馬氷さんをロープのようなもので殺害したとして、死刑を求刑した。

 弁護側は、馬氷さんについては、暴れたのでタオルで押さえようとしたところ、死亡してしまったと、殺意を否認。里美さんについて、「共犯者が勝手にやった」として共謀を否定し、死刑を回避すべきだとしていた。