日産ゴーン会長が社長を退く理由 拡大する「3社連合」全体の経営に全力、業界首位めざす
カルロス・ゴーン氏が日産自動車の社長と最高経営責任者(CEO)を退くのは、グループの規模が拡大したためだ。仏ルノーと日産のアライアンス(企業連合)の2016年の世界販売は996万1347台。ここに約93万台の三菱自動車を傘下に加えたことで、1千万台を超える独フォルクスワーゲン(VW)グループやトヨタ自動車に一気に迫った。ゴーン氏はアライアンスの中心であるルノーの会長兼CEOと文字通りの経営トップを務める。昨年12月には三菱自動車で代表権のある会長に就いた。権限が集中し、負担が増大していたことを受けた今回の人事となったもようだ。
ライバルの背中を追う中、ゴーン氏は日産での権限を委譲して負担を減らし、3社連合の経営に注力する。部品の共通化など生産や調達で相乗効果の発揮を図るとともに、将来の市場競争を左右する自動運転や電気自動車(EV)など次世代技術の開発でもリーダーシップをとる見込みだ。ゴーン氏は「アライアンスの戦略面と事業上の進化により多くの時間と労力をかけ、規模による競争優位性を(各社に)享受させる」とコメントを発表した。
4月1日付で日産の社長兼CEOをゴーン氏から引き継ぐ西川広人(さいかわ・ひろと)副会長は、購買畑を歩み、05年に副社長に就きゴーン氏の「右腕」としてコスト削減を推進してきた。16年には副会長に昇格し、ゴーン氏が三菱自会長に就くとともに日産の共同CEOも兼務した。西川氏は今回の昇格人事に対し「日産が今後も継続的に好業績をあげ、アライアンスの成功に貢献していく」と抱負を述べている。






