米国株は横ばい、アマゾンによるホールフーズ買収で一部小売株に売り
米国株式市場はほぼ横ばいで引けた。アマゾン・ドットコムがホールフーズ・マーケットを買収すると発表したことで一部小売株が大きく売り込まれたほか、アップルの下落がナスダック総合の重しとなったものの、エネルギー株の買いがダウとS&Pの支えとなり、全体としてはほぼ横ばいとなった。アマゾンは2.4%、ホールフーズは29.1%、それぞれ上昇して終了。
一方、スーパーマーケットチェーンのクローガーは9.2%、 スーパーバリューは14.4%、それぞれ下落したほか、ウォルマート・ストアーズは4.7%安、ターゲット、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、コストコ・ホールセールは5─7%下落して引けた。
S&P食品・生活必需品小売指数は4.2%下落。
アリアンツ・グローバル・インベスターズのダラス投資チーム最高投資責任者(CIO)、バーンズ・マッキニー氏はアマゾンによるホールフーズ買収は「究極の波乱要因」だったとし、「衝撃は株式市場全体に広がる」と指摘。「今回の案件による明確な勝者と敗者が出てくる」と述べた。
ハイテク株は0.2%下落。アップルが1.4%安となったことが響いた。年初からの株価上昇をけん引してきたハイテク株はこのところ失速している。
エネルギー株は1.7%上昇。
この日に発表された米経済指標では、5月の住宅着工件数が年率換算で前月比5.5%減の109万2000戸と、昨年9月以来8カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では上げ銘柄が下げ銘柄を上回り、比率は1.36対1、ナスダックでは下げ銘柄が優勢で比率は1.22対1だった。
米取引所の合算出来高は約97億株で、直近20営業日の平均である約68億株を上回った。