東証1部復帰、月内申請=鴻海傘下で初の株主総会―シャープ
経営再建中のシャープは20日午前、2016年8月に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入って初となる株主総会を堺市の本社で開いた。戴正呉社長は東証1部への復帰について「6月29日か30日に申請する」と述べ、月内に東証に申請する考えを表明した。シャープは16年3月期連結決算で債務超過に転落し、同年8月に東証2部に降格した。その後、鴻海の出資で債務超過は解消しており、1部復帰を目指している。
戴社長は東証1部への復帰後、社長を辞任する考え。総会では、今年5月に発表した中期経営計画の達成に「責任を取る」と明言し、社長辞任後も会長などとして経営に関与し続ける意向を示した。また、戴社長は「来年、配当できるように頑張りたい」と強調。18年3月期末に復配が実現すれば、12年3月期末以来6年ぶりとなる。
総会では回復基調にある業績を報告。中期経営計画では、20年3月期の連結売上高を17年3月期の約1.6倍の3兆2500億円に拡大させる目標を掲げている。
社外を含めた取締役9人のうち過半の5人が鴻海グループ出身者となる人事などの議案も決議し、承認された。所要時間は1時間7分、出席株主数は798人。